琥珀色の光が、騒がしさを飲み込んでいった
アスファルトを叩くキャリーケースの不規則なリズムが、淀屋橋の街に鋭く響く。3月の風はまだ刺すように冷たく、コートの隙間から忍び込む冷気が肌を粟立たせた。右手にずっしりと重い荷物を抱え、左手には「あっちに行きたい!」と全力で引っ張る次男の手。…
湿った浴衣の匂いと、小さな手のひら
糊のきいた浴衣の袖を、小さな手がぎゅっと握りしめている。歩幅が合わず、何度も足元がもつれる。上の子は「もう歩けない」と地面に座り込み、下の子は見たこともない色の看板に目を輝かせている。ホテルリソルトリニティ大阪のロビーに足を踏み入れた瞬間、…