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4足のブーツが雪を踏む、あの不揃いなリズム

4足のブーツが雪を踏む、あの不揃いなリズム

凍てつく十勝で出会った、想定外の5つの記憶

「駅から徒歩10分」という言葉を信じた代償
靴の中が完全に浸水し、歩くたびにグチョグチョと情けない音が響く。1月の帯広の空気は鋭利な刃物のように肌を撫で、指先が氷の粒に変わっていく感覚に襲われたが、私たちは地図を閉じて「なんとなくこっち」と進むという無謀な賭けに出た。結局、雪溜まりに足を取られて全員で同時に静まり返るという滑稽な時間を過ごしたが、そのおかげで道端に立つ白樺の白さが、目に焼き付くほど鮮烈に記憶に刻まれた。

「お茶か、泥か」モール温泉の洗礼
帯広リゾートホテルの浴槽に足を踏み入れた瞬間、目の前に広がっていたのは濃厚な茶褐色の世界だった。誰かが「巨大な紅茶に入っているみたい」と呟き、私たちはその不思議な色に驚きながらも、トロリとしたシルクのような質感に肌が包まれる快感にただ呆然としていた。源泉かけ流しの温もりが、凍えて強張っていた心の中のしがらみまで、ゆっくりと溶かし出していくようだった。

星空を眺めるはずが、ただの寝落ちに終わった夜
ドーム型のグランピング施設に泊まった夜、「今夜は宇宙の真理について語り合おう」と意気込んだものの、現実は甘くなかった。重厚な布団に潜り込み、天井越しに淡い星明かりを眺めた瞬間、心地よい静寂と深い安心感に抗えず、誰が最初に寝落ちしたかという不毛な議論に発展した。夜空の星よりも、隣で聞こえる友人の規則正しい寝息の方が、ずっと心を満たしてくれることに気づいた夜だった。

バレルサウナでの「極限状態」の連帯感
杉の香りが立ち込める樽型のサウナの中で、熱気が円を描いて循環する感覚に身を任せ、私たちは意識的に呼吸を整えた。耐えきれなくなって外に飛び出した瞬間、氷点下の空気が肺の奥まで突き刺さり、全員で同時に「ひゃっ!」と短い悲鳴を上げた。あの瞬間、私たちは言葉を超えて、ひとつの生き物のように強く結びついていた気がする。

柳月で出会った、冬の甘い逃避行
冷たい風に吹かれながら訪れた柳月スイートピアガーデンで、あんバタサンを頬張ったときの幸福感は忘れられない。バターの濃厚な塩気とあんこの深い甘さが口の中で混ざり合い、凍えていた指先までじわりと熱が戻ってくる。梅の花が咲く季節まであと少し、なんて誰かが言い出したけれど、今の私たちには、この濃厚な砂糖の味が、どんな春の訪れよりも確かな救いだった。

欠片たちが溶け合い、風景になったとき

バラバラだった笑い声や、もどかしい沈黙、そして雪を踏む不揃いな足音。それらが帯広リゾートホテルの静かな和室で混ざり合い、ひとつの心地よい残響となって心に溜まっていく。旅とは、目的地に辿り着くことではなく、その過程でどれだけ「予定外の自分」に出会えるかということなのかもしれない。私たちは、完璧な旅程表よりも、凍えた手で分け合った温かい飲み物や、岩盤浴でぼせきった顔で交わしたくだらない会話の方を、ずっと大切にしたいと思った。

雪の上に残された4つの足跡が、ゆっくりと白く塗り潰されていくのを眺めていた。

  • 帯広リゾートホテルに泊まるなら、ぜひバレルサウナ後の「外気浴」を。肺が洗われる感覚を共有してほしい。
  • 柳月でスイーツを買ったら、あえて外の冷たい空気の中で一口食べてみて。甘さがより鮮明に響くはず。