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コンビニの温かい飲み物が、指先にだけ残っていた夜

コンビニの温かい飲み物が、指先にだけ残っていた夜

ステイビューいかほで敢行した「4つの無謀な作戦」

「誰が最後まで起きているか」耐久選手権:スタンダードルーム(トリブルルーム)のベッドに三人が雑多に身を投げ出し、とりとめもない会話の海を泳いだ。深夜2時、オレンジ色の間接照明が部屋を柔らかく包む中、「あの時の黒歴史」を掘り起こし合い、「やめて!」という悲鳴と笑い声が、ふかふかの布団の間を跳ね回る。心地よい疲れが意識を塗りつぶしていく感覚。結果、誰が勝ったのかも分からぬまま、三人の呼吸が静かに重なり、深い眠りに落ちた。

「パジャマで石段街へ潜入」計画:バス停から徒歩1分という絶好の立地を活かし、夜の静寂に紛れて石段街を散歩しようと企てた。冷え切った廊下を忍び足で進むとき、心臓の鼓動が耳まで届きそうな緊張感に包まれ、冬の夜特有の澄んだ空気が鼻腔をくすぐる。しかし、玄関先で「やっぱり社会人として無理」という正論が突きつけられ、結局全員で分厚いコートを羽織って出撃。あの時の、正論に完敗した脱力感は、今思い出しても最高のスパイスだ。

「姉妹館の貸切岩風呂で完全沈黙」ミッション:榛栗の湯で、あえて一言も発さず、ただお湯のせせらぎと濃厚な硫黄の香りに身を委ねることにした。湯気に包まれ、視界が白く霞む中で、私たちは精神統一のような静寂を求めた。だが開始3分、「この温度、神がかってる」という呟きが漏れた瞬間、誰が一番贅沢な気分に浸っているかという不毛な議論へ。沈黙を維持するなんて、私たちには高すぎるハードルだった。

「深夜のコンビニ・フルコース」作戦:ホテルの目の前にあるコンビニで、冬限定の色鮮やかなスイーツを根こそぎ買い込む。ビニール袋がガサガサと鳴る賑やかな音を響かせながら部屋に戻り、ベッドの上で糖分を過剰に摂取する背徳的な贅沢。口いっぱいに広がる濃厚な甘さと、冬の夜の冷たい空気のコントラストに、脳内が幸福感で満たされた。結果、深夜にハイテンションな頂点を迎え、翌朝のチェックアウトまで猛烈な眠気に襲われるという、心地よい敗北に終わった。

旅の記憶を精算するスコアボード

結局、一番価値があったのは、あの空間に三人の気配が凝縮されていたことだ。ステイビューいかほの部屋で触れた床のひんやり感は、いつしか「秘密基地」のような安心感に変わった。一番の冗談は綿密な計画を立てたこと。石段街を彷徨い、寒さに逃げ込み、温泉に潜る。そんな無計画な時間が、結果として一番「私たちらしい」色に染まっていた。岩風呂から出た瞬間の鋭い冬空気が、体の芯の熱を際立たせ、言葉を超えた親密さを共有させてくれた。

窓の外、温泉街の灯りがひとつ、またひとつと静かに消えていく。

  • 貸切岩風呂「小春日和」の予約時間をずらして、二人きりの時間と三人の時間を使い分けてみて。
  • 石段街の途中で、一番「意味がなさそう」な店に迷わず飛び込む勇気を持ってほしい。