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布団の温もりが、旅の疲れを包んでいた

布団の温もりが、旅の疲れを包んでいた

最初の問い:なぜ家族旅行に草津を選ぶのか

9月の草津は、子どもの声が自然に響く場所だ。湯畑の硫黄の香りが漂う中、8歳と5歳の子どもたちはススキを手に追いかけ回っていた。足元の草はまだ青々としていて、ススキの穂先が風に揺れるたびに、子どもたちは「触ってもいいの?」と聞いてくる。もちろん、いいに決まっている。草津の9月は、そういう季節だ。

ホテル一井の最上階8階にある特別室は、そんな彼らの動きを邪魔しない。部屋に入った途端、子どもたちは布団の厚みに驚く。シモンズのマットレスは、雲の上で寝ているみたいだと言う。実際、足を踏み入れると、足の裏に布団の温もりがじんわりと伝わってくる。子どもたちは布団に潜り込み、蹴飛ばしながら「ここ、家みたい!」と叫んでいた。

夕暮れになると、湯畑の向こうで薄紅色の夕焼けが広がる。硫黄の香りが鼻をかすめ、湯けむりが空を覆うように広がる。8歳の子どもが窓辺に立ち、「お父さん、ここってまるで火の神様が寝ている場所みたいだね」と呟いた。その言葉に、家族全員が笑顔になる。温泉の蒸気と夕暮れの光が部屋に染み渡り、まるで自然と調和した時間を感じる。

ホテル一井の和室には、伝統的な木の香りが漂う。10畳の部屋は、家族4人でもゆったりと過ごせる。窓辺から見える湯畑の景色は、まるで自然が織りなす芸術作品だ。子どもたちは、足の裏で布団の温かさを感じながら、「またここに泊まりたい」と言い、家族の心に温かな想いが残る。


二番目の問い:子どもが一番気に入ったのは何だったのか

「お父さん、見て!」5歳の子が湯気の向こうから走ってきた。手にはススキの枝を握りしめている。

「これ、拾ってきたんだよ。草津の空気が入ってるんだ!」

子どもたちは湯畑近くの草原で、ススキを根こそぎ引き抜こうとしていた。結局、折れてしまったススキを持って帰ることになったのだが、その枝を玄関に飾ることにした。

ホテルの和室に布団を敷いて、子どもたちはそこに寝転んだ。足の裏が布団に触れる感触を確かめるように、ぺたぺたと動かしていた。布団の表面は暖かく、裏地は少し冷たい。その温度差が、子どもたちには面白いらしい。


三番目の問い:別れ際に覚えていることは何だろう

出発の朝、子どもたちは布団の上に靴下を脱ぎ捨てていた。靴下はまだ少し湿っていた。布団の裏地に足の裏を押し付けて、最後に「ここ、あったかかった」と呟いていた。

ホテルのロビーで、子どもたちは湯畑の方を振り返った。硫黄の香りが漂う中、ススキが風に揺れていた。子どもたちは「また来ようね」と言った。

別れ際に、子どもたちはススキの枝を家に持ち帰った。枝を握りしめながら、車に乗り込む。


布団の裏地のような、草津の9月の空気が残っていた。
  • 9月の草津では、草津温泉の名物「カレーピラフ」を食べてみよう。子どもたちも大好きな一品だ。
  • 湯畑近くのススキを拾って帰り、家の玄関に飾っておくと、草津の秋の気配がずっと残る。