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足湯の向こうで、時間がゆるんでいく

家族で見つけた、草津温泉 源泉一乃湯の五つの宝物

足湯テラスのぬくもり
草津温泉 源泉一乃湯の足湯テラスは、朝一番に足の裏が「とろけるように温かい」と感じる場所だった。6時に起きた長女が裸足でそっと足を浸すと、湯気が足首のあたりで小さく踊り、空気を揺らした。長男は「これ、お風呂のお湯よりぬるい?」と首を傾げながらも、やがて二人の足が重なると、湯気が重なり合ってまるで布団をかぶったみたいに包み込まれた。足元からじんわりと広がる温もりは、朝の冷え込みを忘れさせる魔法のようだった。

廊下のカーペットに消えた足音
館内の廊下は、分厚いカーペットが敷かれ、子供たちの足音が吸い込まれるように消えた。長女が「ママ、足音聞こえない!」と叫びながら、わざと踵から踏み込んでみると、カーペットが足音を優しく包み込む感触が伝わった。まるで子供たちの元気が吸い取られていくみたいだったが、同時にその沈黙がどこか心地よく、家族の呼吸がゆっくりと整っていくのを感じた。

ミニキッチンで握った包丁の重み
ミニキッチン付きの客室で、長男は包丁の重みに驚いた。初めて包丁を握る手は震え、唐揚げを切るのに必死だった。包丁が野菜に当たる「カツン」というリズムがキッチンに響き、長女はその間、食器棚からカップを出してテーブルに並べていた。誰かが声をかけなくても、自然と動くようになったのは、この空間が家族を包み込んでいるからかもしれない。

客室の露天風呂に漂う硫黄の匂い
客室の露天風呂に浸かると、硫黄の匂いが鼻をついた。長男は「これ、卵が腐ったみたいな匂い」と言い、長女は「におい消しスプレーが必要?」と心配そうに尋ねた。でも、その匂いが消えると、体の奥からじんわりと温かみが広がり、まるで体の中の冷たさが洗い流されるみたいだった。硫黄の匂いは、草津の大地が育む癒しの証だった。

朝食テーブルに漂う味噌汁の春の匂い
朝食のテーブルに置かれた味噌汁の湯気は、春分の日の光を切り取っていた。長男は「これ、春の匂い?」と尋ね、長女は「桜が咲く頃の匂い」と答えた。実際、草津の桜はまだ蕾だったけれど、その湯気は確かに春の到来を告げていた。家族はテーブルを囲み、春の息吹を感じながら、新しい一日の始まりを静かに祝った。

足湯の湯気が春の光を切り取っていた

  • 3月の草津で、草津温泉 源泉一乃湯の足湯テラスに足を浸けながら、桜の開花情報をチェックしよう
  • 草津温泉 源泉一乃湯の客室で、ミニキッチンを使って地元の野菜を活かした料理を作ってみよう