首筋に張り付くシャツの不快感と、どこまでも濃い緑の匂い。8月の新北は、空気が水分をたっぷり含んでいて、光がプリズムのようにあちこちで屈折している。そんな街に、私たちは家族という名の小さなチームで降り立った。
正直に言えば、優雅な家族旅行を想像していたけれど、現実はもっと騒がしい。長男は地図を一人で持つことにこだわり、次男は車の中で「ホテルのお布団は雲でできているの?」と、答えようのない質問を繰り返していた。でも、驛德世紀酒店のロビーに足を踏み入れた瞬間、外の熱気がふっと遠のき、冷房の心地よい低周波が私たちを包み込んだ。そこには、誰にも邪魔されない、私たちだけの「島」が待っているような気がした。
部屋に入ると、まず目に飛び込んできたのは、想像以上の広さを持つベッドだった。子供たちが同時に飛び込んだとき、マットレスが大きく波打ち、私たちはみんなで笑い転げた。誰が誰の足を踏んだかもわからないまま、ただ心地よい柔らかさに身を任せる。そんな、計画にはなかった空白の時間が、この旅で一番贅沢なものだったのかもしれない。
家族の輪郭をなぞった5つの断片
真っ白なキングサイズベッド:肌に触れるリネンのひんやりとした質感と、沈み込む心地よさ。次男が一番先に、ダイブするように飛び込んだ。
朝食の温かい豆漿:湯気とともに立ち上がる、香ばしくて優しい香り。長男が、カップから昇る白い煙をじっと観察していた。
裸足で触れた木の床:外の熱を忘れさせる、しっとりと落ち着いた温度。私が、靴を脱いだ瞬間にその心地よさに気づいた。
雨粒がついた窓ガラス:外の景色が水彩画のように滲み、光が不規則に揺れている。次男が、窓を伝う雫のレースを指で追いかけていた。
スタッフが差し出した冷たいおしぼり:指先に伝わる鋭い冷たさと、清潔なリネンの香り。夫が、疲れ切った顔でそれを頬に当てて深く息をついた。
夕暮れ時、子供たちが心地よい疲れで眠りについた後、私たちは静かに手をつないだ。
- 近くのコストコで、子供たちが欲しがる大きなお菓子を買い込んで、部屋で一緒に分ける時間がおすすめ。
- 朝食のメニューは種類が多いので、あえて時間をかけて、ゆっくりと一皿ずつ味わう贅沢を。