伊東園ホテル 松川館

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3 客層
Traditional Japanese outdoor hot spring bath with rock formations and wooden roof

ホテル情報

泊の記事

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2月 friends U
28

冷たい指先と、止まらなかった笑い声

畳の縁のざらつき:乾いた藺草(いぐさ)の青い香りと、指先にわずかに刺さる硬い質感。大の大人が本気でやり合った「誰が真ん中で寝るか」という陣取り合戦の境界線を、静かに記憶しているはず。誰かが「ここから先は俺の領土だ」と宣言し、必死に場所を確保…

3月 couple U
33

畳の上の、わずかな空白について

指先に触れる畳の、少しざらついた質感。三月の空気はまだ冷たく、障子の隙間から忍び込む風が、足首をかすかに撫でていく。伊東園ホテル松川館の庭園側の客室に足を踏み入れたとき、まず意識したのは、部屋の隅に溜まっている静寂の重さだった。そこに並べら…

5月 family U
26

畳を叩く小さな手の音と、ぬるくなったお茶

キャリーケースの車輪がアスファルトを叩く、不規則で乾いたリズム。JR伊東駅から伊東園ホテル松川館へ向かう道すがら、長男が「あそこに蝶がいる!」と声を上げて足を止めるたび、私たちの歩幅はバラバラに解けていった。それはまるで、うまく噛み合わない…

5月 friends U
15

濡れたタオルの匂いと、深夜2時の笑い声

バイキングでの『完璧な攻略作戦』の完遂:出汁の芳醇な香りと、パチパチと音を立てる揚げ物の香ばしい匂いが充満する空間。私たちはまるで戦場に赴く軍隊のように、「どの順番で何を盛り付けるか」という緻密な戦略を議論し合ったが、結果は惨敗。欲張りすぎ…

6月 couple U
25

雨の音が、少しずつ心地よくなっていく距離

布団の綿の重み。指先で触れると、清潔なリネン特有のわずかなざらつきがあり、そこから陽だまりのような温もりが伝わってくる。畳の上に慎重に広げられたその白い塊は、身体を預けた瞬間にゆっくりと深く沈み込ませ、心地よい拘束感で心を解きほぐしていく。…

8月 family U
27

浴衣の裾をふんわり踏んだ、あの午後のこと

浴衣の帯がうまく結べなくて、上の子が「もういい!」と投げ出したところから、僕たちの旅は始まった。8月の伊東は、空気が湿ったタオルみたいに肌に張り付く。JR伊東駅からホテルまで歩く8分間、道端の小さなお店から漂う香ばしい醤油の香りと、耳を劈く…

8月 friends U
9

午前2時のコンビニアイスが溶ける速さ

火薬の焦げた匂いが、湿り気を帯びた夜風と共に皮膚に張り付いている。浴衣の襟元がじっとりと首筋にまとわりつき、不快さと心地よさが混ざり合う感覚。私たちは賭けていた。誰が一番早く花火の特等席を確保できるか。結果は、全員の完敗だった。人混みに揉ま…

9月 couple U
22

指先が触れそうで触れない、あの距離の温度

JR伊東駅に降り立った瞬間、肺を満たしたのは湿り気を帯びた潮の香りと、どこからか漂う香ばしい焼き魚の匂いだった。夏の終わりを告げる風が、まだ少しだけ熱を帯びて頬を撫でる。ホテルへ向かう道すがら、私たちの間には心地よいけれど、どこかぎこちない…

9月 family U
22

畳の上で、濡れた足跡が小さく光っていた

1. 「バシャッ!」という快活な音。次男が勢いよく湯船に飛び込んだ瞬間、白い湯気が舞い上がり、温かな水しぶきが頬に触れた。伊東園ホテル松川館の滑らかなかけ流しの湯が肌を包み込み、指先から体温がゆっくりと溶け出していく。それは、旅の緊張という…

12月 couple U
32

肩が触れるまでの、わずかな温度

JR伊東駅から歩いて八分。十二月の空気は、肺の奥まで鋭く突き刺さるほどに冷たく、吐き出す息は濃い白となって視界をわずかに遮っていた。隣を歩く君の肩が、時折、私のコートの袖に触れる。そのたびに、私たちはどちらからともなく歩幅を合わせようとして…

12月 family U
23

誰かの寝息が、部屋の隅で静かに揺れていた

次男が忽然、ホテルの廊下をサーキットに見立てて走り出した。パタパタという小さな足音が、静まり返った空間に波紋のように広がっていく。慌てて追いかける私の足音と、それをあきらめたように眺める長女の深い溜息。足裏に伝わるカーペットの厚みが、その喧…