受付の名前は、誰かの声を拾う
25分歩いたら、靴の底が草津の土と砂利を吸い込んでいた。バス停からの道はGWで人で溢れていたけれど、うり房旅館の看板が見えた瞬間、急に空気が薄くなった気がした。受付で名前を呼ばれた時、その声はホールの反響を拾うように小さく、でも確実に耳に残った。 maybe あれは16時ちょうどで、外はまだ明るかったはずなのに、部屋に入った途端、時間が少しだけ遅れたのかもしれない。
廊下の靴音は、誰も追いかけてこない
2階へ続く階段は、段鼻が少しすり減っていた。靴を脱ぐと、足の裏が冷たい板の間に触れた。廊下を歩くと、足音がカーペットに吸い込まれるように消えた。さっきまで聞こえていた外の喧噪が、段ボールを被せられたように遠くなった。ふと振り返ると、あなたの肩が私の背中にわずかに触れた。その重みが、 Suddenly、とても温かいことに気づいた。
部屋の電気は、二人だけの光だった
部屋に入ると、窓の外は新緑の匂いがしていた。作務衣の袖口は、洗濯機で揉まれた布のようなざらつきがあった。 maybe それが、東京のマンションで洗濯した時とは違う、草津の空気のせいなのか、それとも単に触っただけで敏感になっていたのか。ベッドのシーツは、触ってみると思ったより薄手で、夏の汗を吸うようにできていた。18時頃、スタッフが布団を敷きに来たけれど、私たちは「自分たちでやります」と言った。布団を広げる時、あなたの手が私の手に触れた。その温度が、 Suddenly、部屋の空気よりもずっと暖かいことに気づいた。
窓の外は、時間が止まっているわけじゃなかった
窓を開けると、向かいの山並みが見えた。新緑の匂いは、もしかしたら五月特有の気温18.8°Cが運んでくるのかもしれない。 maybe 湯畑まで5分歩けば、白い湯気が空に溶けていくのが見れた。でも私たちは窓辺で、ただ座っていた。カップルが一緒にいるということは、そういうことなんだろう。時間がゆっくりになるんじゃなくて、私たちの感覚が鈍くなる。外の世界は回っているけれど、私たちには聞こえない。
窓の外は、時間が止まっているわけじゃなかった。
- うり房旅館の貸切風呂を、午後3時頃に予約してみて。
- 5月の草津はバラが咲く時期。湯畑周辺の散策路で、写真を撮ってみよう。